英語で「もの」を意味する単語のニュアンスの違い、使い分けは?(Thing・Stuff・Goods・Gear・Object・Item・Matter・Substance・Something)
Canteenです。
「もの」を意味する英単語はかなりたくさんあります。日本語でも、例えば、物、物質、事柄、物事、物体などいろいろな表現があるように英語でも、Thing, Stuff, Goods, Gear, Object, Item, Matter, Substance, Somethingとたくさんあります。
英語で「もの」を意味するこれらの単語のニュアンス・意味の違いや使い分けについて、アメリカのNativeの英語の先生による解説をもとにご紹介していきます。
英語で「もの」を意味する単語のニュアンスや意味の違い(Thing・Stuff・Goods・Gear・Object・Item・Matter・Substance・Something)
Thing:個々のもの
“Thing"は具体的に特定している「個々のもの」という意味です。
What is that thing on the floor?
上記の例文では、床の上にある「もの」という特定したものを指しています。
Stuff:集合的なもの
”Stuff”は特定のものではなくて「集合的なもの」という意味です。
ThingとちがいStuffはすべてのもの、全体的なものを表します。特定のものではなくて集合的なものを表します。
She got out the cooking stuff to bake some cookies.
上記の例文では、「調理器具」という特定のものではなくて、集合的なものを表しています。”Regular stuff”のように普段やっていることというように使うこともできますし、"Personal stuff”というように個人的なもの全体を指すこともできます。
Goods:経済的な価値があるもの
”Goods”は「経済的な価値のあるもの」という意味です。
Goodsは常に複数形で経済的な価値のあるものや買えるもの(Stuff you can buy)です。つまり、価値のある個人の所有物やお店の商品や品物を集合的に表します。
Supermarket chain Big Bazaar, for instance, has partnered bike aggregator Rapido and food delivery service Scootsy to deliver essential goods.
上記の例文では、必須の商品を集合的に表しています。ちなみに”Essential goods”とは食べ物や飲み物など生活に不可欠な商品を指します。
Gear:装備
”Gear”は「装備」という意味です。
Gearはスポーツやキャンプ用品の装備品、身につけるもの一式といったニュアンスです(Equipment of camping or sports, sometimes clothing)。日本語でも同じ用法で使うことがありますよね。若い人はタンスにある洋服一式をカッコつけてGearと呼んだりすることもあるそうです。
I somehow managed to pack all my gear into one suitcase.
上記の例文では、私のもの(装備品、支度品)一式を指しています。コロナ関連のマスク等は”Protective gear”と呼ぶことができます。
Object:物体
”Object”は「物体」という意味です。
”Object”は日本語で言うところの物体です。物理的に存在するものを指します(any physical items)。
There were three objects in the box: a comb, a pen, and a button.
上記の例文では、箱の中に「実際にあるもの」を指しています。
Item:他のものから分けられたもの
”Item”「他のものから分けられたもの」という意味です。
他のものから分けられたもの(separate from other things)です。わかりづらいですね。例えば、3本のペンを買ったら3つのitemsです。3 thingsとは言いません。日本語でもアイテムという和製英語がありますが、そのイメージで合っていると思います。
I need to buy a few household items like soap.
いくつかの家事の用品というそれぞれ分かれたものをこの場合は複数指しています。
Matter:(物理学的な)物質、議論のポイント
”Matter”は「(物理学的な)物質」「議論のポイント」という意味です。
”Matter”には2つの意味があります。物理的な専門用語としての物質です。”Black Matter(暗黒物質)”のような感じです。ただ、この用法で使われる場面はかなり限られるように思います。もう1つの意味は、概念的な議論のポイント、アイテム、トピックスといった意味です。こちらの方が普段はよく使います。
Can matter and energy be changed into each other?
上記の例文では、”Matter”が物理学的な文脈で「物質」という意味で使われています。
Substance:(化学)物質
”Substance”は「(化学)物質」という意味です。
Substanceは日本語で言うところの物質です。特定の化学的な物質のようなのニュアンスです。
The floor was covered with a white, powdery substance that turned out to be flour.
ややこしい例文ですが、「床が小麦粉であると判明した白い粉末状の物質で覆われていました」という意味です。この文脈では白い粉末状の物質という意味で使われています。
Something:何か
”Something”は「何か」という意味です。
”Something”は特定のものですが、私たちが知らないもの、つまり日本語で言うところの「何か」です。
Something came in the mail for you.
上記の例文では、はがきで「何か」来たよ、つまり何か知らないものが来たよ、という意味で使われています。
英語で「もの」を意味する単語の意味・ニュアンスの違いのまとめ
このように、英語で「もの」を表すには様々な言い方がありますね。よく使う割になかなか区別して使いづらい、あるいは曖昧に理解していた単語が多いかなという印象です。
英単語 | 意味 |
---|---|
Thing | 個々のもの |
Stuff | 集合的なもの |
Goods | 経済的な価値があるもの |
Gear | 装備 |
Object | 物体 |
Item | 他のものから分けられたもの |
Matter | (物理学的な)物質、議論のポイント |
Substance | (化学)物質 |
Something | 何か |
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